近年は、猛暑日が連続するだけでなく、40度を超える酷暑日も珍しくなくなりました。
エアコンは命を守るために必須ですが、追い打ちをかけるように、物価上昇などによって光熱費も高騰しており、夏は、環境面でもコスト面でも、大変厳しいものとなってしまっています。
そのため、近年、エアコンの空調効率を上げる断熱シートなどの導入を検討される方がたいへん多くなりました。
と、同時に、「一体どれにしたらいいの?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか?
今回は、サワヤの金属折板屋根専用遮熱システム「冷えルーフ」などの、いわゆる「屋上遮熱シート」の、効果、メリットとデメリットなどを比較して解説してまいります!
結論から言えば、屋上遮熱シート「冷えルーフ」は暑さ対策に非常に効果的です。
冷えルーフは、人間の暑さ対策でいえば、「日傘」や「木陰」のようなもの。
(冷えルーフの海外名も「Roof Umblerra(屋根の傘)」といいます)
屋根に直接日差しが当たらないようにするだけで、かなりの暑さ対策となります。特に、折板屋根は金属(鋼)でできており、厚みも0.8mm程度しかないことから、熱伝導率が高いのです。そのため、直射日光で熱せられることで、フライパンのように熱くなってしまいます。70℃近くになり、目玉焼きが焼けちゃう温度なんです…!作業をしていた職人の新品の靴底も、熱でこのようにずれてしまいました。
そんな屋根の下で皆さんお仕事してらっしゃるんですよ…
暑いに決まってますよね!
熱々のフライパンの下に立つのと、日傘の下に立つのはどちらが涼しいか、を想像していただければ、その効果がわかりやすいのではないでしょうか。
シートが屋根への直射日光を遮る(遮熱)効果により、日陰となり、屋根が高温になることを防ぎます。そして、屋根が高温にならないことによって、室内が高温になりづらくなります。
また、シートと屋根の間にできる空気層により、屋根の外の温度と、室内の温度がお互いに伝わりづらくなります(断熱)。
そのため、夏はエアコンで冷やした空気が暖まりづらく、冬は暖房で暖めた空気が冷えづらくなるのです。
また、空気層に風が通ることで、熱くなってきた空気を自然に逃がす効果があります。冷えルーフは、屋根とシートの間の空気層のほか、ドット状のシート孔で通気性能を高めているため、他の工法よりも断熱効果が高くなっているのです。
上記の断熱効果により、室内が極端な高温/低温にならないため、空調を強くしなくても効果が得られやすいというメリットがあります。もし断熱効果が低いと、下記のデメリットが考えられます。
・空調を強くかけないと温度が下がらない(上がらない)
・(部屋の広さや空調性能によっては)強くしても効果が薄い
・効果を保つためにずっと強いまま空調をかけつづけなければならない
・空調が効かないと熱中症や低体温などの体調不良や、作業効率低下の原因となる
特に、近年の夏は、空調がなければ生命の危機に関わるほどの高温になっています。空調を使うことが必須となっている現代では、できるだけ省エネルギーでその効果を得られることが重要です。
上記の断熱効果により、室内が高温になりづらくなることで、商品の劣化や変質を防ぐ効果があります。特に食品の変質や、接着剤やシールの剥がれの対策となります。
また、空気層があることで結露が緩和されるため、カビの発生の抑制、転倒などのケガのリスク低減、機械の故障の抑制などの、安全衛生上の効果もあるのです。
冷えルーフは、設置時に屋根に穴をあけません。そのため、賃貸物件であっても施工が可能です。
また、脱着が可能なため、移転の場合は移転設置関連の費用のみで移設が可能です。
また、移転でなくても、A支店には不要になったものをB支店に設置したいという移設も承っています。
屋根用遮熱シートは屋根上に設置するため、室内に発生する対流熱への効果はありません。例えば、隣の部屋や解放された倉庫の入り口から熱い空気が入ってくる場合や、熱の発生する機械を使用する工場などの場合、屋根からくる熱ではないため、防ぐ効果はありません。
設置工法の関係上、冷えルーフは金属折板屋根にしか設置できません。
類似製品のアルミシートには、屋根に限らず、壁面などに設置可能なものもありますが、冷えルーフは屋根にのみ設置が可能です。
窓に設置する製品には、「ドットスクリーン」というサッシ枠へ貼り付けるシートをご案内しております。
冷えルーフなどの屋根上遮熱シートは、商品のほか、資材の搬入や設置などを、業者に依頼して設置してもらう工賃が発生します。窓に貼る遮光シートなどとは違い、自分で気軽に設置できないのがデメリットと言えます。屋根に改修工事などがある場合は、業者へ脱着のご依頼をいただく必要があります。
しかし、冷えルーフは1,000平米をおよそ1日で施工可能です。作業は屋根上で行うため、工場や倉庫の稼働を止めたり、休日に出てきて工事対応したりする必要がありません。
また、冷えルーフは5年保証・点検無料。保証期間内は1年に1度定期点検を行っています。強風や積雪で弱った箇所もしっかり留め直すので、長く安心してお使いいただけます!
冷えルーフは折版屋根用遮熱シートです。折版屋根の形状によって、施工方法と必要器具が変わります。(ハゼ式のほうがやや安価となります)
1. 墨出しの後、専用金具を配置
2. シートを広げ、金具に締付けて取付
3. 金具を増締めの後、防錆用キャップを取付けて完了
1. 屋根上のボルトに専用金具を取付
2. 鋼材でシートを固定する枠組を設置
3. 以降はハゼ式同様に施工を行う
労働環境の改善が急務であったため、冷えルーフを含め、遮熱塗料、二重折板の3つの工法をそれぞれテスト設置し、効果を検証しました。
温度低減効果、価格、施工時の工場動線への影響など、総合的に比較判定した上で冷えルーフをご採用いただきました。また、効果があったことから、事業所内のその他の折板屋根施設へも追加で設置させていただきました。
夏場の倉庫内の温度が40℃を超える暑さであったことから遮熱対策を検討。導入済みのグループ会社様からご紹介いただき、採用されました。
全体の半分を施工した時点で、屋根/室温/壁面の温度比較検証を実施させていただき、その効果データを実証できました。
室温は6℃以上低減しており、体感温度も大きく改善されました。
屋根からの熱で間仕切りも熱くなっておりましたが、施工後はそちらの表面温度も低減しています。
空調設備能力が低く、夏季の店内が暑くなり、従業員やお客様からのクレームとなっていましたが、空調設備の更新はイニシャルコストが高かったため、冷えルーフを導入し効果を検証しました。
結果、夏は涼しく、冬は暖かくなり、電力使用量が前年比3~4割削減。金額にして20万円程度の削減となりました。
また、空調効率が上がったことで、最大需要電力を30%ダウンできたため、デマンド値を下げることができ、年間合計83万円のコストカットが見込めました。
こちらの導入店舗において、冷えルーフの導入コストを2年で回収できる計算です。
冷えルーフを設置することにより、屋根上の温度上昇をおさえることができ、熱中症対策、省エネや空調費削減などに繋がります。
取付可能かなど、弊社で確認させていただきますのでぜひお声がけください!
冷えルーフのことが2分でわかる動画はこちら▼